2004年3月25日(木)23:46

EU首脳会議:6月17日までにEU憲法を採択

ブリュッセル(AP)

EU憲法をめぐる論争で、EU各国首脳は遅くとも6月17日までに妥協案を成立させることで合意した。EU議長を務めるアイルランドのバーティー・アハーン首相は、木曜日の晩ブリュッセルで開かれたEU首脳会議の席で、来週にも憲法交渉を再開すると発表した。アハーン首相と欧州委員会のロマーノ・プローディ委員長は、合意が可能との楽観的な見方を示した。

スウェーデンのイェーラン・パーション首相は、交渉再開は全会一致で決定されたと述べた。「まだ内容に関する議論は行われなかったが、成立させるという政治的責務が確認された。」

プローディ委員長と欧州議会のパット・コックス議長は、6月13日の欧州議会選挙前に合意が得られるのが望ましいと述べた。アハーン首相は、アイルランドの議長任期中に合意が得られるとの楽観的見通しを表明し、その理由として首脳会議の出席者全員が妥協の用意を示唆したことを挙げた。コックス議長はこの妥協的姿勢を事態の打開と評した。12月のEU首脳会議ではスペインとポーランドの抵抗に遭い、交渉は決裂していた。

すでに首脳会議の開始前にポーランドのヴロジミエシュ・チモシェヴィッチ外相は、欧州閣僚理事会の票配分の問題で妥協の用意があることを示唆した。二重多数決制に基づく合意についても排除しないと初めて表明していた。アハーン首相も、二重多数決制に基づく妥協案を見出せるとの個人的見解を強調した。

スペインとポーランドは、閣僚理事会の票決で両国に人口比以上の票配分を認めたニース条約の規定に固執していた。ドイツとフランスの求めている二重多数決制は、加盟国の50パーセントとEU人口の60パーセントで決定に至るという内容である。他の争点としてアハーン首相は多数決決定の拡大と将来の欧州委員会の規模の問題を挙げた。

原題:EU-Verfassung soll bis zum 17. Juni stehen




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